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TOKYO医科歯科健康まつり2018が開催(睡眠時無呼吸症の医科・歯科連携について)

TOKYO 医科歯科健康まつり2018が開催されました。

血管年齢やBMI測定等を行う医科エリア、口内細菌の測定や口臭チェックコーナーのある歯科エリア、AED体験ができるイベントコーナー等に加えて、睡眠時無呼吸ってなあに?をテーマとする医科歯科連携エリアがありました。

この医科歯科連携エリアでは、睡眠時無呼吸の紹介や医師のサポート相談がありました。

最新の治療装置の紹介では、OSAS(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)ガイドブックが配布され、治療について啓蒙されていました。

この医科歯科連携エリアでお話しされた東京歯科保険医協会副会長の山本鐵雄先生によると、病院や自宅で睡眠時無呼吸症の検査(PSG)を行い、結果としてAHI(1時間の間に無呼吸や低呼吸が何回起こったかを示す数値)、血中酸素濃度、脈拍が記録されるとのこと。

AHIが5以上になると、OSASの疾患ありとみなされます。

OSASの治療には、医科ではCPAP(陽圧酸素吸入装置、持続陽圧呼吸療法)、歯科ではOA(オーラル・アプライアンス、下顎前方誘導型の上顎型の口腔内装置、ポリオレフィン樹脂を素材として上下一体型マウスピース)が用いられます。

CPAP治療では、約4割の患者さんが脱落します。また、CPAPではAHI 20以上でないと保険適用とならず、患者さんの負担は大きくなります。

OAは少ない費用で症状改善ができる治療として注目されるようになり、保険適用にもなっています。

2012年に東京歯科保険医協会と東京保険医協会で、睡眠時無呼吸症の医療連携が開始されました。医科でPSG検査を行い、検査結果からSASの診断がなされ、OA治療が必要な場合、連携して歯科でOA治療を行うとのことでした。CPAPの脱落者もOA治療になることもあるそうですが、OA治療も3割ほどは脱落するとのことです。歯科医にも睡眠時無呼吸症の講習が行なわれ、現在、睡眠時無呼吸症の医科・歯科医療連携が活発になりつつあるとのことでした。

(参考:診療研究 第494号 2014.01、歯科医科連携施設のお問合せ 東京歯科保険医協会)